
ニキビで悩んでいる方は多数いて、様々な治療法がありますが、いまいちわかりにくいのではないでしょうか。ニキビの原因は様々で、これらをすべて解明し、それを取り除くことが困難です。
その理由の1つに、男性は男性ホルモンの活性化、女性は生理周期が原因であることがあります。
男性は10代~40代まで男性ホルモンが活発に働き、皮脂を多く出そうとするので皮脂で毛穴が詰まりやすくなり、ニキビができやすくなります。
女性は生理の10日前に男性ホルモンの働きが活発になり、男性と同様にニキビができやすくなる時期が繰り返されます。
したがってニキビの治療は、改善して終わりではなく、予防として薬を続けることでニキビ跡を可能な限り小さくすることにつながります。
ではニキビとは何が起こっているのでしょうか。ニキビとは、毛穴に皮脂(皮膚の脂)が詰まることです。詰まる原因は、2つのことが起こっているからと考えられます。
- 皮脂が多く出る。
- 毛穴の出口が狭くなっている。
1.皮脂が多く出る

ではなぜ皮脂が多く出るのでしょうか。これは様々な意見があると思いますが、美容皮膚科医の多くは、実は洗顔の仕方ではないかと考えています。
よくにきびは脂性の人ができると思われていますが、にきびのできる場所を考えると、特にアダルトにきびといわれる成人のニキビはおでこや鼻などの脂が出やすいところではなく、ほほや顎にできることが多く、必ずしも脂が出やすいところにできるのではないということがわかると思います。
そこで洗顔で汚れを落とすために、洗浄力の強い石鹸や洗顔フォームを使うのではなく、できるだけ脂を残すように洗顔するとニキビがよくなることが多いです。
それと皮脂のコントロールはビタミンB2、B6などがしているため、ビタミンを取った方がよいといわれています。
2.毛穴の出口が狭くなっている
皮膚は表皮というところで表皮細胞を作り、形を変化させて角質層となりはがれていきます。(これを皮膚のターンオーバーといいます。)毛穴の表面にも表皮があり、ニキビができやすい方はこの角質層がはがれにくく、厚くなるということが起こっています。
そのため、毛穴の出口が狭くなり、ニキビができやすいのです。そこで皮膚の生え変わりを速くする塗り薬を処方します。ただし、この薬は角質をはがすのを速くするので、つけると少しヒリヒリしたり、乾燥したり、ボロボロしやすいため、季節や状態により使い方を変えたり、保湿や抗炎症薬を併用したりして、そういう状態をコントロールすることも大切です。
また、その他の治療法には自由診療(保険外診療)で基礎化粧品やレーザーなどがあります。そのあたりをどのように組み合わせていくかでニキビのコントロールは変わってきますし、ニキビ跡のケアにもなります。
当クリニックは、保険診療から自由診療まで取り扱っておりますので、ぜひご来院ください。