シミに治療で大切なことは
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(I)診断
一口にシミといっても5種類あります。- ADM(後天性真皮メラノサイトーシス)
- 雀卵斑
- 日光黒子、老人性色素斑
- 肝斑
- PIH(炎症後色素沈着)
これらをしっかり診断することが重要です。なぜならそれにより、治療法や治療経過が違うからです。ほとんどの方には1種類のシミだけでなく、複数のシミがありますので、それらをどの順番でどのように治療していくのかも考えながら治療していくことも重要です。
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(II)治療の組み合わせ
シミの本体はどのようなシミであってもメラニンという色素です。これは皮膚のいたるところの表皮(皮膚の一番上の層)で常に作ってははがれを繰り返しています。そのメラニンが分解されずに残ってしまっているところがシミです。
そのメラニンへは- メラニンの生成を抑える。
- できたメラニンを分解(破壊)する。
- はがれることを助ける。
という3つの作用点があります。
内服、外用剤(化粧品や塗り薬)、レーザーなどはこの3つのどれかに当てはまるのですが、1つですべてを行ってくれるものはありません。ですからそれぞれの治療法がどれに当てはまるかを理解し、今何が必要か計画を立てながら、うまく組み合わせて治療の相乗作用を高めることが重要です。
シミはとったら終わりではなく、メラニンは作られ続けます。予防も含め、治療を“点”と考えず、“線”で考えるということが重要です。
当クリニックではそういう話をカウンセリング時(美容診療)で指導させていただきます。